住友ゴム工業株式会社様 救命・救急研修2025年01月10日

日程:2025年1月8日(水) 13:00〜16:00
会場:本社会議室(兵庫県神戸市)
担当:伊東和雄(LSO事務局)
参加:36名

毎年恒例で実施している住友ゴム工業様の救命・救急研修が開催されました。
冒頭にたいへん辛いお話になりますが、毎年講師を担当いただいている小平博先生(救急医/LSOインストラクター)が年初に逝去され、ご本人も楽しみにされていた研修へのご参加がかないませんでした。研修のはじめに参加者一同でご冥福をお祈りし、今までのご尽力に感謝を申し上げました。

研修は下記2つのテーマで行いました。
1. 心肺蘇生とAED使用の実技練習
2. きずの手当て(実習:包帯の巻き方)

心肺蘇生とAEDは毎年必ず復習しており、その成果もあって皆さんの記憶状態は良好でした。また今回は練習後にオートショックAEDを紹介し、シミュレーションを行いました。
きずの手当てにおいては先ず、きずの種類や感染防止の注意点を確認しました。
巻き方の実習では、らぜん巻き、麦穂帯、亀甲帯の各々を練習し、最後に手の甲から前腕、肘までを連続で巻く練習を行いました。1時間半程度の練習でしたが、最後にはきれいで快適な巻き方が出来るようになりました。
モータースポーツ会場だけでなく日常生活においても、いつどこでけがや急病人に遭遇しないとはかぎりません。今年もどうぞ安全に留意しながらご活躍ください!

写真1:解説動画を視聴
写真1:動画解説を視聴

写真2:心肺蘇生とAEDの使用
写真2:心肺蘇生とAEDの使用

写真3:包帯の巻き方練習
写真3:包帯の巻き方




岡山国際サーキット ファーストエイド・レスキュー講習会2025年01月10日

日程:2025年1月5日(日)
会場:岡山国際サーキット タワー2Fブリーフィングルーム
参加:15名
担当:山根尚也(LSOインストラクター/岡山国際サーキット)
         伊東和雄(LSO事務局)

新年あけましておめでとうございます。
LSO認定講習は今年も岡山国際サーキットでスタートを切りました。
今年は年末年始の休暇期間が長かったため開催日がお正月休みの最終日になりましたが、15名の有志がサーキットに集まって救命処置の練習を行いました。
また参加者の3分の1が新規参加だったため、経験者の方には新人とチームを組んでいただき復習とアドバイスを併行して行ってもらいました。

講習内容はLSO認定プログラムに沿って、現場の安全確保や緊急性の評価に続き、救命処置や止血法、けがの調査と注意点を確認しました。
後半にはLSOが新しく開発した救出訓練用プログラムの動画解説を見てから、ログロールやバックボードの使用、ヘルメットの標準的な離脱手順、さらに四輪ドライバーにおけるFHRの扱い方などを確認しました。
LSOの救出訓練用動画は好評で、細部の注意点まで分かりやすく練習しやすかったとの評価をいただきました。このプログラムは今シーズン開始前には公開できる予定です。
岡山国際サーキットの皆さん、公開前の試用にご協力いただきありがとうございました。

写真1:心肺蘇生とAEDの使用
写真1:心肺蘇生とAEDの使用

写真2:止血法(ターニケットの使用)
写真2:止血法(ターニケットの使用)

写真3:バックボードへの収容
写真3:バックボードへの収容

写真4:ヘルメットとFHRの確認
ヘルメット&FHRの確認



ファーストエイド・レスキュー講習会 スパ西浦モーターパーク 特別コース2024年12月20日

日時:2024年12月19日(木) 9:00〜17:00
会場:スパ西浦モーターパーク
受講者:10名

スパ西浦モーターパークでは、2007年の開設直後にLSO認定講習会を実施しましたが、今回久しぶりに開催されることになりました。
スタッフの皆さんの意識が高く、全員が開始時刻の30分以上前に揃ってスタンバイ状態だったため、予定時刻より早めに開始し積極的に訓練を行いました。
質問も多く出され、習得した知識やスキルを現場でどのように活用して行くかなどの議論や意見交換も行いました。
実技練習はLSOの認定プログラムに沿った救命処置やけが人への応急手当に加え、サーキットで使用している救命用具や搬送資機材などを踏まえた訓練を行い、予定時刻まで全員が真剣に練習に取り組みました。
今後は定期的な訓練を行うことで貴重な知識やスキルが維持されると感じました。

写真1:講習会場の様子
写真1:講習会場

写真2:心肺蘇生とAEDの使用
写真2:心肺蘇生とAEDの使用

写真3:うつ伏せからのログ・ロール
写真3:ログ・ロール法(うつ伏せから)

写真4:ヘルメットとFHRの取り扱い
写真4:ヘルメット&HANS



JMRC中部 北陸レスキュー講習会2024年12月20日

日程:2024年12月15日(日) 9:00〜17:00
会場:石川県青少年総合研修センター(石川県金沢市)
参加者:15名
担当:小出正則、山田浩二(LSOインストラクター/JMRC中部)、伊東和雄(LSO事務局)

いよいよ本格的な寒さが到来し、雨に混じって激しいみぞれが降る中で、今年も金沢に15名が集まり熱い講習会が実施されました。
JMRC中部では隔年で北陸地方の講習を主催しており、今年の参加者は全員が過去にLSO講習の受講経験がある方々でした。
さらに今回は、昨年LSOインストラクター資格を取得した小出さんと山田さん(JMRC中部事務局)が指導に加わったため、練習チームに加わってアドバイスをしたり、細やかな実技指導をしていただくことが出来ました。
2年ぶり、あるいはそれ以上の間隔があいた方がいましたが、参加者の記憶状態が良好だったため、最新情報を盛り込みながら訓練を行いました。特に脊椎運動制限を行うためのログ・ロール法や、リフト法、バックボードの使用などは、すでに要点を理解している状態でスムーズに実技の復習を行うことができました。

写真1:心肺蘇生とAEDの使用
写真1:心肺蘇生とAEDの使用

写真2:直接圧迫による止血
写真2:直接圧迫による止血

写真3:ログ・ロール法
写真3:ログ・ロール法

写真4:バックボードによる脊椎運動制限
写真4:バックボードによるSMR



「緊急時の応急手当と事故防止」普及キャラバン NISMO FESTIVAL 20242024年12月04日

開催日: 2024年12月1日(日)
会場: 富士スピードウェイ (パドック側)
担当: 伊東和雄(LSO事務局)、中村優一(LSOインストラクター/JMRC関東)

12月とは思えないような暖かさと好天に恵まれ、終日多くの来場者で賑わいました。メインイベントでは、今年でニスモチームを引退するロニー選手に加え、多くのゲストが登場しファンの声援に応えていました。一方近年は、こうしたコアなニスモファンに加え、家族連れの来場者の増加が著しいと感じました。

LSOブースでは下記の展示を行いました。
1. AED操作体験コーナー
 人形とAEDトレーナーを2セット準備し、操作体験を行う。
2. ビデオ上映&AED人形展示
 応急手当のビデオを上映。人形+AEDトレーナーをブース前面に展示。
3. パネル展示コーナー
 ・ LSOの活動主旨および、オフィシャルスポンサーを紹介
 ・ LSOが開発を進めている、救出訓練用プログラムの概要をパネル展示
 ・ JMRC関東のレスキュー講習(2024年4月実施)の写真を展示
4. モータースポーツ・レスキュー活動紹介コーナー
 ・ バックボードを使用し全身大の人形にて車両から救出時の様子を紹介
 ・ KEDを使用し着座状態で車両からの救出時の脊椎運動制限を展示
 ・ 四輪レース用ヘルメット&FHRを装着した人形を展示

AED体験コーナー来訪者は131名、うち66名がAED操作体験を行いました。
例年に比べても来訪者が多く、午前中からコンスタントにAED操作体験希望者が訪れていました。家族連れが最も多かったですが、友人同士や、高齢のご夫婦など、いろいろな方がAEDの操作を体験して行きました。
AEDの認知度は高いですが、救命講習へ参加した経験がなければ、一度も触ったことがない人がほとんどで、知らないと怖くて使えないという意見が多く聞かれました。この活動は引き続き必要性が高いと感じたところです。

レスキュー展示コーナーにおいては、昨年から開発を進めている救出訓練用プログラム 「Extrication Basic」の概要をパネル展示しました。このコーナーはレスキュー活動に興味ある人や、オフィシャルとして活動している人たちが立ち寄りますが、プログラムの概要説明をたいへん興味深く聞いていただき、プログラム公開を期待する声が多かったです。

関係者、来場者を問わず、多くの皆さんからモータースポーツ安全活動への理解とサポートをいただいていることに、あらためて感謝したいと思いました。

写真1:LSOブース全体正面
写真1:LSOブース全体正面

写真2:AED操作体験
写真2:AED操作体験

写真3:AED体験コーナー
写真3:AED体験コーナー

写真4:レスキュー紹介コーナー
写真4:レスキュー紹介コーナー


救出訓練用に 「Extrication Basic」 プログラムを開発中2024年11月20日

LSOの認定講習では救命処置や応急手当に加え、モータースポーツや交通事故などで首や背中(脊髄)の損傷が疑われる際の対応方法を学んでいます。
そしてサーキットをはじめとした競技会場で活動するレスキューメンバーは、こうした高エネルギーによる損傷を想定した訓練を頻繁に行っています。

そこでLSOではサーキットと連携し、救出訓練の際に必要な基礎知識や基本スキル、さらに現場における応用方法を標準化するため、救出訓練プログラムとしてテキストと動画にまとめる作業を進めています。

プログラム開発は2023年に開始し、サーキットから選出されたタスクメンバーの協力により内容の検討が進められてきました。
また必要な画像の撮影も順調に進み、開発の最終段階に入ってきた状況になりましたので、ここまでの経過をご紹介いたします。

プログラムの概要(予定)
1.脊椎運動制限(SMR:Spinal Motion Restriction)の基本手技
 1)SMR の要点
 2)ログ・ロール
 3)リフト
2.救出用具の使用
 1)頸椎カラー
 2)バックボード / スパインボード
 3)スクープストレッチャー
 4)陰圧式スプリント(ビーンズバッグ) 
 5)KED(Kendrick Extrication Device)
3.ヘルメットの取り扱い
 1)仰向きでのヘルメット離脱(二輪)
 2)着座状態でのヘルメット離脱(四輪)
4.救出活動の実際
 1)活動にあたっての注意
 2)二輪ライダーの救助
 3)四輪ドライバーの救出
 4)救急車内ストレッチャーの使用

テキスト用に撮影した写真の一部を下記に掲載しましたのでご覧ください。これらの写真はモビリティリゾートもてぎ、および筑波サーキットの協力により撮影したものです。

プログラムは来シーズン開始までにパイロット版を完成させ、その後にサーキットの医療チームやレスキューメンバーなどから意見や助言をいただきながら改訂を重ねて行く予定です。
このプログラムがモータースポーツ安全活動における基本知識とスキルの標準化に役立つことを願っております。

写真1:ログ・ロール法(うつ伏せ)
写真1:うつ伏せからのログロール

写真2:ログ・リフト法
写真2:ログ・リフト法

写真3:頸椎カラーの装着
写真3:頸椎カラーの装着

写真4:バックボードへの収容
写真4:バックボードへの収容

写真5:ヘルメットリムーバーの使用(二輪)
写真5:ヘルメットリムーバーの使用(二輪)

写真6:ヘルメット&FHRの離脱(四輪)
写真6:ヘルメット&HANS(四輪)

写真7:スクープストレッチャーへの収容
写真7:スクープストレッチャーへの収容

写真8:スクープストレッチャーへの収容(うつ伏せ)
写真8:うつ伏せからの収容



LSO定期講習会 (2024年 第4回)2024年11月11日

日程:2024年11月9日(土)
会場:大田区池上会館(東京都大田区) 
受講者:2名
担当:伊東和雄(LSO事務局)、内田孝一、一桝晃伸(LSOインストラクター)

9月に予定していた定期講習会(静岡コース)が台風で中止になってしまったため、シーズン終盤ではありますが定期講習会を実施しました。参加者のうち1名は自動車関連会社でレースやイベントのサポートをされている方、もう1名はサーキットでオフィシャル活動をされている方でした。
少人数のため、実習では一桝、内田インストラクターが一対一で指導を行い、質問に応えながら丁寧に進めさせていただきました。
心肺蘇生はコロナ流行以来、胸骨圧迫のみの訓練を行っていましたが、今回から感染防止と人形への消毒を徹底した上で、任意で吹き込み練習を再開しました。
また、2名ともサーキットで活動されているため、脊椎損傷の疑いがある傷病者の扱い方に加え、二輪用ヘルメットリムーバー、四輪用ヘルメット&FHRの扱い方を確認しました。

定期講習会にはどなたでもお申込みできますので、どうぞご参加ください。
開催予定、申込み方法など、詳しくはLSOオフィシャルサイトをご覧ください。

写真1:心肺蘇生とAEDの使用
写真1:心肺蘇生とAEDの使用

写真2:直接圧迫による止血法
写真2:直接圧迫止血

写真3:ヘルメットとFHRの扱い方
写真3:ヘルメット&FHR


Life Supporting Award 表彰のご紹介2024年10月25日

LSOが実施している認定プログラム 「Life Supporting First Aid」 を修了された方が、けがや急病人に対し、手当てを行った善意と勇気を賞賛するものです。

鈴鹿サーキット主催のLSO認定講習会に毎年参加している島田さんから、応急手当実施のご報告をいただきました。趣味で行っているウォーキングの際に遭遇した傷病者への手当てです。

1.手当実施者:島田渉二さん

2.手当て実施日:2023年 7月 20日  14時半頃

3.場所:京都府内 山科川堤防上の道路

4.傷病者の概要:熱中症で意識混濁し歩行不可となった高齢女性の手当と、救急隊への引き継ぎ

5.手当ての概要:
夏の猛暑で熱中症予防かアラートが出ていた日でした。
堤防上の道路は約3kmほどあり、日差しを遮る物がありません。
横になっていた高齢女性がいて、その方からは明らかに異常な量の汗が滴り落ちていたので、「大丈夫ですかー?」と声を掛けましたが、返答がありませんでした。
今度は膝をついて顔を覗きこみ声掛けたら頷く動きはありました。
119番に通報し、その後に回復体位をとったところ、少し呼吸が楽になった様子でした。
しばらくして救急車が到着しましたが、隊員がこちらに来ないので呼びに行ったところ、途中にもう一人倒れていました。
その方は意識不明だったのでそちらを優先的に搬送することになりました。そして、すぐにもう1台来るように手配するので、それまで付き添っていてくださいと依頼されました。
程なく次の救急車が到着し、ストレッチャーに乗せるのを手伝いましたが、下にしてた腕が赤くなっており、何か敷いてあげれば良かったと思いました。
正直なところ、私自身が熱中症になるのではないかと思うような暑さでしたが、救助に協力出来て良かったです。

事務局コメント:
近年の夏の暑さは尋常ではなく、散歩中や日常の活動中に熱中症になる人も多いのではないかと思います。高齢の方に限らず、自分自身の予防対策や、具合の悪い人を見かけたら島田さんのように声をかけてあげることが大切と思いました。
写真1:Life Supporting Award





このブログについて

LSOは1993年創設以来、年2回のニュースレターとしてLSOメールを発行してまいりました。しかしこの20年間でインターネットやメールなど電子媒体の利便性が大きく向上し、即時性、双方向性、コスト面、そして紙面の制約を受けないなど、多くの利点が発揮されるようになりました。LSOでもこの利点を生かし、2012年7月から、安全活動や講習リポートなどをブログでお知らせすることにいたしました。
なお紙媒体のLSOメールはしばらく休刊し、今後はブログをメインにした活動報告を行って行く予定でおります。

LSOホームページ
http://www.ne.jp/asahi/master/lso/

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